ジャコウアゲハさん~擬態~
ジャコウアゲハさんは河原や山などで普通に見ることができます。
黒い大きなチョウで、幼虫は「ウマノスズクサ」という草を食べます。
ウマノスズクサには毒があり、それを食べるジャコウアゲハさんの幼虫も毒をもちます。
毒をもったジャコウアゲハさんを鳥が食べると、鳥は中毒を起こします。
なので、鳥はジャコウアゲハさんを食べません。
ジャコウアゲハさんの特徴は、その大きな黒い翅と翅の後ろにある赤い斑点、
そして、お腹が真っ赤になっていることです。
これと同じような姿形をしているチョウがいます。
オナガアゲハさんです。
オナガアゲハさんは毒を持っていませんが、ジャコウアゲハさんの姿を真似することで、あたかも毒を持っているように見せるのです。
このように、毒を持っていない生き物が、毒を持っている生き物に姿形を似せることを擬態と言い、特に偽物型擬態(ベイツ型擬態)言います。
オナガアゲハのほかにも、アオダイショウの子どもがマムシに似るなど、
偽物型擬態をする生き物はけっこうたくさんいます。
生き残るための戦略なんですね!